小ロットから始めるプロテインOEM – 費用・最低ロット・注意点などを解説
2024年7月12日
この記事を書いた人
株式会社ODD FUTURE- 長田 竜介
目次
プロテインOEMとは?
プロテインOEMとは、自社でプロテインの製造設備を持たずに、専門の製造業者に製造を委託し、自社ブランドのプロテインを販売することです。OEMは「Original Equipment Manufacturing」の略で、日本語では「相手先ブランドによる製造」を意味します。
小ロットプロテインOEMのメリット・デメリット
小ロットでのプロテインOEMは、少ない資金でオリジナルブランドのプロテインを販売できる魅力的な選択肢ですが、メリットだけでなく、デメリットも理解しておく必要があります。
メリット
小ロットOEMでは、大量生産と比べて初期費用を抑えられます。そのため、資金調達が難しいスタートアップ企業や個人事業主でも、比較的容易にプロテインビジネスを始められます。
小ロットから販売を開始し、市場の反応をいち早く把握し、販売戦略を柔軟に修正できます。売れ筋のフレーバーやパッケージデザインを検証し、より最適な商品開発につなげることが可能です。
大規模な投資をせずに、まずは小ロットで試すことで、市場への参入リスクを最小限に抑えられます。もし、思ったように売れなくても、損失を最小限に抑えることができます。
デメリット
小ロットの場合、製造コストが割高になるため、製品の単価が高くなる傾向があります。そのため、売値(上代)にその分を転嫁できない場合には、利益率が低くなることを考慮する必要があります。
また、小ロットといえど、最低ロット数が設定されている場合があり、少なすぎると受注可能なOEM業者が見つからない可能性があります。
小ロットプロテインOEMを選ぶ際の注意点
小ロットでのプロテインOEMは、メリットもデメリットも理解した上で、慎重に検討する必要があります。以下に、注意すべきポイントをまとめます。
最低ロット数
小ロットといえども、最低ロット数は各業者によって異なります。一般的には、100~500kg程度が目安となります。業者によっては、数十kg単位からでも可能な場合もありますが、その分単価が高くなってしまうことが大半です。
単価
小ロットの場合、単価は高くなる傾向があります。プロテインOEMにおいては、ロットを大きくするほど単価が低減し、逆に小さくするほど単価は高くなります。自社の想定販売価格から逆算して、どの程度の単価を原価とするか考えながら相見積もりをとって検討しましょう。
追加費用
製造費用以外にも、パッケージデザイン費用、ラベル印刷費用、送料など、追加費用が発生する場合があります。見積もり時に、これらの費用も確認しておきましょう。
製造期間
小ロットの場合、製造期間が長くなる可能性があります。少量なので、すぐ終了すると思われがちですが、生産の優先度などが低くなることによって納期が遅い場合もあります。納期を確認し、販売計画に余裕を持たせておきましょう。
プロテインOEMで重要なポイント6つ
小ロットプロテインOEMで成功するためには、以下の6つのポイントを意識することが重要です。
ターゲット顧客の明確化
誰にどんなプロテインを届けたいのか、ターゲット顧客を明確化しましょう。年齢、性別、ライフスタイル、運動レベルなど、具体的な顧客像を定義することで、商品開発やマーケティング戦略がより効果的になります。
差別化戦略
市場には多くのプロテインが存在するため、差別化戦略は非常に重要です。味、成分、パッケージデザイン、コンセプトなど、競合他社との違いを明確に打ち出し、顧客に選ばれる理由を作りましょう。
味
プロテインは継続して摂取することが重要なので、美味しくないと続けられません。ターゲット顧客の好みに合わせたフレーバーを選び、試飲を行いながら、納得のいく味に仕上げましょう。プロテインのOEMにおいてはサンプルを何回か試しながら味を決定していくことが一般的です。
成分
プロテインの種類、タンパク質含有量、その他成分など、ターゲット顧客のニーズを満たせる成分を配合しましょう。近年では、美容成分や健康成分を配合したプロテインも人気です。配合する成分や配合量によって、競合との差別化をはかったりマーケティングの際の訴求ポイント作りにもなるので、よく検討しましょう。また、配合する成分の相性や分量によっては味に影響が出るので、その点についても注意が必要です。
販売戦略・チャネル
オンラインストア、実店舗、卸売など、どのようなチャネルで販売するのかを計画しましょう。販売するチャネルによって、競合も顧客層も大きく変わるので、どのチャネルで販売するのかを検討した上でプロテインを開発しましょう。
価格設定
コスト、市場価格、競合他社との価格帯などを考慮し、適切な価格設定を行いましょう。利益率を確保しながら、顧客が納得できる価格帯を設定することが重要です。
まとめ
小ロットプロテインOEMは、少ない資金でオリジナルブランドのプロテインを販売できる魅力的な選択肢ですが、単価が高くなる、ロット数が少なすぎると受注できる業者が少ないなどのデメリットも存在します。
成功するためには、ターゲット顧客を明確化し、差別化戦略を意識した商品開発、販売戦略の立案、価格設定など、様々な要素を考慮する必要があります。
この記事が、小ロットプロテインOEMに挑戦しようと考えている方の参考になれば幸いです。